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胃と腸ノート
悪性潰瘍の治癒例(10)
著者: 三輪剛1 武藤征郎1 広田映五1
所属機関: 1国立がんセンター
ページ範囲:P.356 - P.356
文献購入ページに移動主訴:胸内苦悶および心窩部痛.
理学的検査所見:特に異常なし.
胃液酸度:ガストリン法で最高総酸度73mEq/L.
胃カメラ所見:図1に示すように,体中部後壁に不整形の活動期の潰瘍がみられる.被覆する白苔は,口側および小轡側にはみ出し,小轡側では不整出血もみられる.集中する粘膜ひだは潰瘍辺縁の手前で,一度くびれをみせ,辺縁で不規則に中断している.また,一部の粘膜ひだには発赤およびかなりの腫脹がみられる.
胃生検:図2に示すように,潰瘍辺縁より採取された標本の病理組織学的検索の結果,signet ring cell carcinomaであった.
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