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文献詳細

雑誌文献

胃と腸8巻4号

1973年04月発行

今月の主題 症例・研究特集

研究

噴門部早期癌―とくにその診断についての考察

著者: 三戸康郎1 副島一彦1 肥山孝俊1 脇田政康1 犬尾修三1 平野雅士1

所属機関: 1九州大学医学部第2外科

ページ範囲:P.513 - P.521

文献概要

 早期癌手術例の報告は年々増加し,1969年林田1)による全国集計では,22施設において昭和37年1月より昭和43年10月までの7年間に発見された早期胃癌は2,364例を数え,年毎にその発見例数は急増している.しかしながら噴門部を中心とする胃上部の早期癌は,ほぼ6.0%未満であり,松江(1970)2)による国立がんセンターの報告でも,早期胃癌300例中噴門部のものは10例(3.3%),春日井(1970)3)によると128例中9例(7.0%)に認めているにすぎない.われわれの教室において,昭和35年1月より昭和47年6月までの11年半の間に切除された早期胃癌は169例で,そのうち噴門部のものは7例(4.1%)と,諸家の報告に近似した頻度を示しているが(表1),今回はこれら7例の噴門部早期癌症例を中心に,X線並びに胃内視鏡による噴門部附近の術前診断について,切除胃所見と対比しながら,2,3の検討を加えてみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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