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文献詳細

雑誌文献

胃と腸8巻5号

1973年05月発行

文献概要

症例

微小Ⅱc型早期胃癌の1例

著者: 政信太郎1 中馬康男1 中原信昭1 江平征郎1 堀雅英1 納利一1 入佐俊昭1 西俣嘉人1 徳留一博1 中島義行1 山本望2 堀彰夫2 谷俊雄3

所属機関: 1鹿児島大学医学部佐藤内科 2国立療養所南九州病院外科 3南風クリニック放射線科

ページ範囲:P.655 - P.660

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 一般に1cm以下の早期胃癌の術前診断は,非常に難しい.X線診断に関してもしかりで,Ⅱcに関しては,潰瘍瘢痕を伴えば存在診断は比較的容易であるが,純粋のⅡcで,しかも微小になれば,これがX線写真にはっきり現われることは稀である.したがってそのX線症状を検討する機会も非常に少ない.

 本症例は,潰瘍瘢痕を含まず,ひろがり4×4mm,深達度mのⅡc型早期癌で,幸いX線検査で幽門前庭部にprofileniche,frontal nicheとしてはっきり現われ,術前診断は容易であった.これを機会に,本症例を使って微小Ⅱc型早期胃癌のX線症状の一面を検討してみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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