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文献詳細

雑誌文献

胃と腸8巻6号

1973年06月発行

文献概要

今月の主題 大腸疾患 最新の話題 主題

大腸疾患の内視鏡診断

著者: 酒井義浩1 芦沢真六1

所属機関: 1東京医科大学内科

ページ範囲:P.733 - P.738

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 大腸ファイバースコープがほぼ実用的な機能をもって登場して以来4年経過した.この4年の歳月はその大半がいかにして大腸をくまなく観察するかという努力が払われてきた時期であり,いまだに広く普及して簡易に行えるには至ってない,しかし日々に大腸ファイバースコープ検査の需要は増え,大腸疾患の内視鏡診断に関する知見が集積されつつあるのも事実である.ここでは著者らの610例750回の使用経験をもとに内視鏡診断に関する現況と展望について述べる.

スコープと検査法

 現在日本で使用されている大腸ファイバースコープはオリンパス光学製のものと町田製作所製のものがあり,回盲部までを観察目的とした長いもの,S状結腸以下を観察目的とした短いもの,その中間の左半結腸のみを観察目的としたものが両社でそれぞれ製品化されている.その仕様ではオリンパス光学製のものが送気送水・吸引の自動装置を組込んでいる他には大きな差はない.しかしスコープの挿入手技に関する相違は少くなく,一般仕様には表われてないスコープ軸の被覆の素材や構成,先端硬性部分の機構の差に基くものであろう.さらに外国製のものではACMI社のものがあり,先端の180.屈曲と独特のアングルノブを除いてはオリンパス光学製のモデルと類似しており,慣れると使いやすいが日本で使用される事は少いので省略する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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