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文献詳細

雑誌文献

胃と腸8巻7号

1973年07月発行

胃と腸ノート

ⅡcのX線像―とくに術前X線像と術後X線像との対比成績から(2)

著者: 五十嵐勤1

所属機関: 1福島医科大学第2内科

ページ範囲:P.926 - P.926

文献概要

 図1は前回(8巻6号750頁)に提示したX線写真のシェーマです.1は術前,2は術後X線像でaが空気少量,bが空気中等量,cが空気多量の二重造影像です.さて,前回にとりあげた問題点に対しての解答はいかがだったでしょうか.

 筆者の考えを要約しますと次のようになります.術前像と術後像との所見の違いは,①辺縁所見では1bと2b,1cと2cは似ていますが1aと2aでは全く違っています.1aではSchattenplus. im minusのように見えます.術後ではこのような所見をどうしても撮影できませんでした.術前でも空気量が多いとあらわれません.②辺縁内の所見の違いは,術前には粘膜ひだ像がみられるのに術後では粘膜ひだ形成がないということです.粘膜ひだ像は1aでもっともよくあらわれています.以上のような所見の違いは,生きている胃には胃壁が縮むという要素があることに由来するものと考えられます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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