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文献詳細

雑誌文献

胃と腸8巻7号

1973年07月発行

文献概要

症例

Billroth Ⅱ法術後胃症例に内視鏡的膵・胆管造影を施行し,診断しえた胆石症の1例

著者: 浦上慶仁1 岸清一郎1 田中通博2 尾崎健次郎2 中山陽太郎2 倉山幸治2

所属機関: 1徳島大学医学部第2内科 2国立善通寺病院外科

ページ範囲:P.943 - P.947

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 1958年,Hirschowitz1)のGastroduodenal Fiberscopeの登場以来,消化管疾患におけるFiberopticsの進歩は,まことにめざましいものがある.ことに本邦においては,数々の先人の努力の結果,胃内視鏡の発達には目をみはるものがあり,その基盤の上に,1969年町田製,オリンパス光学製とあいついで十二指腸専用ファイバースコープが開発された.このファイバースコープにより,十二指腸病変の観察,生検はいうにおよぼず,Vater乳頭開口部に細いカニューレを挿入し,造影剤を注入することにより,内視鏡的膵・胆管造影も可能になってきた.近年,内視鏡的膵・胆管造影は諸施設において一種のブームとでもいうべきいきおいで施行され,膵・胆道疾患の新しい検査法として注目をあつめている.しかし,Billroth Ⅱ法術後胃症例に対しては,その特殊性のため,いまだ造影に成功した報告はみられない.今回,筆者らはBillroth Ⅱ法術後胃の症例に造影が成功し,診断しえた胆石症例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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