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文献詳細

雑誌文献

胃と腸9巻1号

1974年01月発行

文献概要

今月の主題 胃の生検 胃生検症例

胃生検で拾われた微小胃癌

著者: 河村奨1

所属機関: 1山口大学医学部第1内科

ページ範囲:P.56 - P.59

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 直径1cm以下の小胃癌は早期胃癌総数の3~10%を占めているとされ,実際X線,内視鏡で単独に見出されるものはごくわずかである.Ⅱc病変では直径5mmの大きさまでは陥凹の境界の不規則な性状から癌と診断しうるものがあるが,他方,直径6mm以上のものでも陥凹が軽度で良性ビランとしか肉眼的に認め難いものがあり,肉眼的に病変の形態から癌と認識しうる大きさは直径5mm前後であろうと述べられている.筆者らも早期胃癌180例203病変中直径1cm以下の病変は10例13病変を術前診断しているに過ぎない.地方の検査センターで照診に引き続き行なった生検で胃潰瘍合併の小胃癌Ⅱcを診断し,その検査センターの性格上,密な紹介病院との連絡ができず,X線検査の検討が不充分なまま手術が行われ,病巣の切除胃での同定が困難であった直径5mm程度の病変を経験し,若干の教訓を得たので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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