文献詳細
今月の主題 症例・研究特集
症例
Diffuse Eosinophilic Gastroenteritisの1例
著者: 飯塚益生1 山岡郁雄1 松峯敬夫1
所属機関: 1東京都立墨東病院外科
ページ範囲:P.1271 - P.1276
文献概要
ない.
症例
患 者:46歳女
主 訴:右季肋部痛,下痢.
家族歴:同胞4名,子供1名,母親,昭和46年胃潰瘍で手術,他は皆健在,父親戦死.
既往歴:14歳猩紅熱,20歳腸チフス,40歳急性虫垂炎,昭和48年4月“喘息性気管支炎”で治療を受ける.他に蕁麻疹等の既往なし.海外旅行もしてない.
現病歴:昭和46年夏,腹部膨満,右季肋部痛,嘔気,嘔吐出現し,近医にてレントゲン検査で胆石を指摘された.その後同様の発作が何回か出現しているが,発熱,黄疸,下痢は伴っていなかった.昭和47年正月になって右季肋部痛が頻回あるも,嘔気,嘔吐などの症状はなく,この年に2~3回このような発作をみた.昭和48年4月になって,咳・疾が出現,近医にて喘息性気管支炎と診断された.4月20日頃(入院前1週間)より右季肋部,右下腹部,右背部に疹痛あり,嘔気・嘔吐の他水様の下痢(食後3時間位して出現,1日3~4回)をみるようになった.胆石症の診断で手術を目的として当院外科に紹介され,昭和48年4月26日入院した.なお,体重減少は認めていない.
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