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文献詳細

雑誌文献

胃と腸9巻10号

1974年10月発行

文献概要

今月の主題 症例・研究特集 研究

吐血を主訴とした広汎な急性ビラン性食道炎の経過観察―食道色素撒布法(ルゴール法)の応用

著者: 赤坂裕三1 酉家進1 橋本睦弘1 木本邦彦1 井田和徳2 川井啓市3

所属機関: 1京都府立医科大学第3内科学教室 2岐阜歯科大学内科学教室 3京都府立医科大学公衆衛生学教室

ページ範囲:P.1339 - P.1343

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 上部消化管出血の出血源探索のために,緊急または早期内視鏡検査の有用性が近年とみに強調されている1).ことに,upper GI endoscopeの開発とその積極的な利用は,食道静脈瘤以外の食道病変からの出血源の探索にわれわれの関心を向けさせている.最近われわれは,顕出血を主訴とした広汎な急性ビラン性食道炎を経験し,食道色素撒布法を広用した内視鏡的経過観察から,興味ある結果を得たので,若干の考察を加えて報告する.

症例

 〔症例1〕患者:佐○木 ○ 61歳 男子

 元来,大酒家にて既往歴では6年前に十二指腸潰瘍の診断を受けており,6ヵ月前には少量の吐血を認めたという.家族歴にも特記すべきことはない.現病歴としては,昭和48年3月13日夜,突発した心窩部痛と約50mlのコーヒー様残渣物を吐出し,翌14日早朝にもほぼ同量の再吐血を認め入院した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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