文献詳細
研究
経ゾンデ法による小腸X線検査―小腸二重造影法
著者: 中村裕一1 谷啓輔1 中村勁1 八尾恒良2 冬野誠助2 古賀安彦3
所属機関: 1福岡市医師会病院 2九州大学医学部第2内科 3国立福岡中央病院内科
ページ範囲:P.1461 - P.1469
文献概要
たしかに局在する器質病変の診断能は向上するが,ゾンデを十二指腸に挿入するのに時間を要することと,揚合によっては挿入不能のこともあるために,あまり普及されなかった.しかしBilbao et al.17)がゾンデを十二指腸に挿入する時,フォルクスワーゲンのスピードメーターケーブルをガイドワイヤーとして使用すれば非常に簡単で短時間に挿入可能であることを報告して以来,さらにSeldingerカテーテル用ガイドワイヤーが使用されるようになり,小腸X線検査にも応用されるようになった.Sellink18)は造影剤の濃度,比重を検討し,比重1.25~1.35のバリウム600~1,200mlをゾンデを通して注入し,全小腸の美麗な充盈像が15分以内に得られたと報告している.
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