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文献詳細

雑誌文献

胃と腸9巻11号

1974年11月発行

文献概要

研究

十二指腸ファイバースコープを利用したVater乳頭部および膵頭部の経十二指腸的needle aspiration biopsy

著者: 辺見武彦1 赤司光弘1 宮本峻光1 角田司1 近藤直嗣1 伊藤俊哉1 土屋涼一1

所属機関: 1長崎大学医学部第2外科教室

ページ範囲:P.1473 - P.1478

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 Vater乳頭部や膵頭部の病変の診断法としてHypotonic duodenographyや十二指腸ファイバースコープによる内視鏡的観察および逆行性膵胆管造影法は手技的にもほぼ完成され,その進歩普及はめざましいものがある.しかしながら,乳頭部の腫大を呈する場合,乳頭部の炎症性腫大と膨大部癌とを内視鏡的観察のみで鑑別診断することは必ずしも容易でなく1)2),また,レ線上,膵頭部の腫大を認める場合にも,炎症性腫大と癌との鑑別診断が困難な症例も少なくない.このように鑑別困難で,かつ悪性病変が強く疑がわれる症例に対しては,開腹し術中生検によって確診をうるという努力が従来より払われてきた.

 術中膵生検に関してはincisional biopsyの限界が指摘されていらい,膵内の硬結を触知する部位に針を用いて生検を行なう方法(fine-needle aspiration biopsy)が赤司ら3),Forsgrenら4)により,良好な診断成績を報告されているが,他方,非開腹的に膵組織を得る方法については詳細な報告をみないようである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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