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文献詳細

雑誌文献

胃と腸9巻12号

1974年12月発行

今月の主題 膵疾患の展望(2)―膵炎を中心に

研究

消化管粘膜の微細血管像について

著者: 小林絢三1 菅保夫1 水野滋1 小野時雄1 鎌田悌輔1 毛利淑子1 三谷栄時1 北野厚生1 辰己駿一1 宮城邦栄1 山口勝治1 山田英明1

所属機関: 1大阪市立大学医学部第3内科

ページ範囲:P.1585 - P.1589

文献概要

 直視下に全消化管内腔を観察したいというendoscopistの夢は達せられたが,粘膜面のさらに微細な構造を内視鏡下に観察することについては,その努力はなされているにしても,今日なお容易ではない1)~5)

 すなわち,切除標本における拡大観察などの基礎的研究がなされているにしろ,生体における(特にヒト),あるいはそれに近い条件での微細血管像についての研究は比較的少ない.消化管,特に胃・小腸などにおける粘膜の微細構造は,粘膜面の炎症などの病態を反映していることは事実であり,また粘膜病変の良,悪性などの質的診断など,その寄与するところは極めて大きい.著者らは,いわゆる十二指腸炎につき総合的見地からその本態に対するアプローチを行ないつつあるが,なかでも十二指腸粘膜の微細構造を加味した粘膜内微細血管像に注目して検討している6)~8).この日的のために全消化管を通じての血管像の把握の必要性を痛感した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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