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文献詳細

雑誌文献

胃と腸9巻2号

1974年02月発行

文献概要

症例

類似随伴Ⅱb型早期胃癌の1例

著者: 落合英朔1 中沢三郎1 石黒三雄1 中野浩1 早川礼介2 小林航三2 加藤寿彦3

所属機関: 1名古屋大学医学部第2内科 2愛知県総合保健センター 3加藤内科胃腸科医院

ページ範囲:P.211 - P.216

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 1962年の第4回日本内視鏡学会総会にて早期胃癌の肉眼分類が提案されたが,その時点においては“周辺正常粘膜と同じ高さを示している癌”と定義されたⅡbは,臨床的に術前に診断を下すことのできる可能性はきわめて低く,病理組織学的検索にてはじめて診断が可能の病変と一般的に考えられていた.しかし近年の胃X線診断,内視鏡診断,胃生検などの進歩はめざましく,Ⅱb病変の報告は年を追って増加している.

 1971年の第13回日本内視鏡学会総会においてはⅡbがシンポジウムにとり上げられ,Ⅱb病変が典型Ⅱb,類似Ⅱb,随伴Ⅱbと分けられ,臨床的に術前診断がどの程度まで可能であるかが検討される段階にはいってきた.われわれは術前に類似随伴Ⅱbの診断をしえた早期胃癌の1例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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