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文献詳細

雑誌文献

胃と腸9巻2号

1974年02月発行

文献概要

症例

色素着色法で著明な着色をみたⅠ型およびⅡb+Ⅱc型早期胃癌の重複症例

著者: 鈴木茂1 鈴木博孝1 山田明義1 川田彰得1 福田武隼1 星野聰1 山田和毅1 野本高志1 遠藤光夫1 竹本忠良1 中山恒明1

所属機関: 1東京女子医大消化器病センター

ページ範囲:P.217 - P.223

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 現在の早期胃癌の診断は一部の病変,たとえばⅡbとか微小胃癌(<1cm)を除けば,ほぼ満足すべき成果を挙げているように思われる.しかしなかには通りいっぺんの検査ではしばしばその範囲までも含めた正確な診断のむずかしい症例もある.このような症例やⅡbないしは微小胃癌に対して,なんとかこれらを簡単に診断できるような方法はないものかと多くの努力が払われているが,まだその実状は悲観的である.

 内視鏡的色素着色法1)~4)はこのような見地から少しでもこの壁を打破しようとする意図のもとに試みられている.本症例の病変は幸いにもこの着色法によりきわめて著明な着色を示し,この診断を一層容易なものとした.そこで本症例の診断経過,組織学的特徴を示すとともに,この色素着色法についても触れてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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