文献詳細
今月の主題 内視鏡的ポリペクトミー
主題
文献概要
最近数年間,胃内視鏡器械は胃生検の精度向上を目指して,著しくその精巧さを増してきている.それにつれて,胃生検技術を応用して,胃内において病変の病態生理の検査や処置ないし治療が試みられている.昭和44年常岡ら1)2)は胃生検用ファイバースコープを用い,鉗子孔にワイヤーループを通して胃ポリープの機械的な絞約切断法を発表した.この方法は内視鏡的治療法のパイオニアとして注目を集めた.近年,ポリープの内視鏡的切断に高周波電流を応用することにより,出血防止対策が一歩進んだため,大腸ポリープ3)を始めとして,消化管の内視鏡的ポリープに対する治療法4)が次第に広く試みられて来ている5)~8).しかし,現時点においては出血対策及び偶発症予防対策は充分であるといえない.一般にルーチン化されるためには更に出血防止対策9)が進歩しなければならない.
なお著者は胃ポリペクトミーの言葉をポリープ切断の術式と解釈し,この方法によって,一定条件をそなえた異型上皮や隆起性胃癌をも対象にしうると考えている.
なお著者は胃ポリペクトミーの言葉をポリープ切断の術式と解釈し,この方法によって,一定条件をそなえた異型上皮や隆起性胃癌をも対象にしうると考えている.
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