文献詳細
文献概要
今月の主題 意外な進展を示す胃癌 主題
スキルス(Linitis plastica)の組織発生に関する病理学的ならびに生化学的研究
著者: 佐野量造1 下田忠和1 竹内正2
所属機関: 1国立がんセンター病理部 2東京女子医科大学消化器病センター
ページ範囲:P.455 - P.465
文献購入ページに移動臨床的または病理学的に通常の胃癌とは異なったスキルスの組織発生については,漠然と表層拡大型胃癌(superficial spreading types)の末期像であろうと推測されたり,また,その特殊性を考慮することなく,単純に癌の早期発見がおくれたための結果であろうと考えられたり,これに関する系統的な病理学的研究は少くない.また,スキルス,Borrmann Ⅳ型癌の概念および定義についても,わが国では臨床および病理の見解がかなり異なり,この問題は第15回胃癌研究会(1972)において活発に議論された.
掲載誌情報