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文献詳細

雑誌文献

胃と腸9巻5号

1974年05月発行

胃と腸ノート

胃液分泌抑制とH2-Receptors Blockade

著者: 三輪剛1

所属機関: 1東海大学医学部内科

ページ範囲:P.592 - P.592

文献概要

 消化性潰瘍治療に対して,最近の思想からすれば,できることなら酸分泌抑制と鎮痙は分離して治療法にとり入れたいと考えられていた.近年このような立場からは興味ある報告が出されているので紹介する,

 ヒスタミンには①消化管や気管支等の平滑筋収縮のほかに②胃酸分泌,心搏促進,ラット子宮収縮阻害などの作用がある.このうち①に対する拮抗剤としてAshらはMepyramineを開発した.このようなヒスタミン作用に反応するReceptorをH1-Receptorという.②の作用に反応するReceptorをH2-Receptorとして,Blackらはこの阻害物質を求め約700の物質をスクリーンして,N-methyl-N'(4-(4(5)-imidazolyl) butyl) thioureaをみつけた.この物質はH2-Receptorに特異的に拮抗する.Burimamideと呼ばれヒスタミンとよく似た構造式をもっている.この物質がH2-Receptorを特異的に阻害し,Catecholamine β-Receptors,H1-ReceptorsやAcetylcholine Receptorsとの間に交叉性がないことが判った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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