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文献詳細

雑誌文献

胃と腸9巻5号

1974年05月発行

今月の主題 症例・研究特集

研究

大腸腺腫性ポリープにおけるPseudocarcinomatous invasion―その組織像と成因について

著者: 武藤徹一郎1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科 2St. Mark's病院

ページ範囲:P.641 - P.646

文献概要

 大腸直腸の腺腫性ポリープの組織学的検索に際して,腺腫性組織が粘膜筋板を越えてポリープの粘膜下へ侵入している像が見出された.一見,浸潤癌を疑わせるこの所見も,詳細に観察すると一定の組織学的特徴を具えた非癌性の病変であることが明らかになったので,これをpseudo-carcinomatous invasionと呼ぶことにした1)

 この奇妙な所見が浸潤癌と診断される可能性は十分にあり,特に粘膜下腺腫組織に異型が強い場合はその可能性が高い.文献上にも既にその実例と思われるものが散見される2)3).本病変の組織学的特徴を詳細に述べて浸潤癌との相違を明かにし,合わせてその成因について多少の考察を試みた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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