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文献詳細

雑誌文献

胃と腸9巻7号

1974年07月発行

文献概要

今月の主題 盲腸・上行結腸の診断 主題

大腸憩室病の診断―とくに,左側および右側性憩室病を比較して

著者: 吉川保雄1 勝田康夫1 織田貫爾1 佐々木輝男1 白壁彦夫1 金沢寛2

所属機関: 1順天堂大学医学部内科 2順天堂大学医学部病理

ページ範囲:P.855 - P.863

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 大腸憩室病は,本邦では従来,比較的まれだといわれてきた.しかし,現在では,右側大腸の憩室病が高頻度に発見されていて,欧米とは異なり,右側大腸の憩室炎がかなりの頻度であることが周知になっている.

憩室病の定義と分類

 元来,憩室diverticulumは単発性憩室single diverticulumを意味し,通常,2個以上の非炎症性・多発性憩室は憩室症diverticulosisとよばれている.炎症症状の明らかなものは,数の如何を問わず,憩室炎diverticulitisである.しかし,実際には,憩室(症)と憩室炎との鑑別がかなりむずかしいため憩室(症)と憩室炎を含んだ憩室病diverticular diseaseという名称がしばしば用いられている.憩室病という取り扱いならそう神経質になることはいらない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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