icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸9巻7号

1974年07月発行

今月の主題 盲腸・上行結腸の診断

主題

回盲部結核症の診断―手術例12例についての考察

著者: 丸山雅一1 杉山憲義1 舟田彰1 佐々木喬敏1 馬場保昌1 増田幸久1 竹腰隆男1 高木国夫2 高橋孝2 中村恭一3 遠藤次彦3 熊倉賢二4

所属機関: 1癌研究会癌研究所附属病院内科 2癌研究会癌研究所附属病院外科 3癌研究会癌研究所病理部 4慶応義塾大学医学部放射線診断部

ページ範囲:P.865 - P.881

文献概要

 回盲部結核症は,本邦においては現在においてもまれな疾患ではなく,相当数の症例が報告されているが21)24)31)37)38)43)48)52),臨床診断の段階で腸結核であるとの確診が得られる症例はわずかである.一方,腸結核症は,クローン病,ときには潰瘍性大腸炎などとの鑑別診断がむずかしい場合もあるといわれている.また,臨床的に腸結核の可能性がもっとも高いと診断した時点においても,今度は治療法の選択ということになると,明確な結論がだせない場合がよくある.

 そこで,われわれは,回盲部結核の診断をより正確なものにするために,最終的に回盲部結核と診断されている手術例12例を用いて,①X線検査,②内視鏡検査(生検),③糞便の細菌学的検査,④切除標本上の細菌学的検査,⑤切除標本の病理組織学的検査,の5項目を中心に再検討し,これらの症例について,①結核と診断する根拠を考察し,つぎに,その結果をふまえて,②回盲部結核の臨床的診断の可能性を検討してみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら