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文献詳細

雑誌文献

胃と腸9巻7号

1974年07月発行

症例

巨大な胃カルチノイドの1例

著者: 三宅祥三1 桐生恭好1 村木宏行1 金子昌弘1 三本重治1 栗田和夫1 佐藤靖夫1 加藤延2 波多野録雄2

所属機関: 1日本鋼管病院内科 2日本鋼管病院外科

ページ範囲:P.917 - P.923

文献概要

 カルチノイドはセロトニン分泌腫瘍として知られ,近年その報告例は増加しているが,消化管カルチノイドのうち胃原発カルチノイドの報告例は少ない.われわれは胃集団検診にて胃底部の巨大な腫瘤を発見し,手術後胃カルチノイドと判明した1例を経験したので報告し,若干の文献的考察を加えたい.

症例

 患 者:佐○木○郎 49歳 男子(大工)

 家族歴:父親が胃癌て死亡(69歳).母親は健在.心筋硬塞の既往がある.

 既往歴:21歳の時黄疸,40歳て脳塞栓といわれ入院加療.

 現病歴:昭和47年8月に心窩部不快感が出現し,9月には空腹時の心窩部痛があり,近医にて投薬をうけ軽快している,10月頃より易疲労感と食欲減退があるのて,10月27日職場て実施された胃集団検診を受け異常を指摘された.11月1日胃精密検査にて胃底部腫瘤を発見され11月10日入院した.入院時三くに自覚症状はなく,顔面潮紅,flushing,喘息様発作などのカルチノイド症候群を思わせる症状はなにもなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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