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文献詳細

雑誌文献

胃と腸9巻8号

1974年08月発行

文献概要

今月の主題 胃潰瘍の最近の問題点 症例

胃潰瘍を伴った胃石の1例と文献的考察

著者: 吉村克納1 柴田東佑夫1 清水谷忠重1 似内滋1 石井信光1 初芝澄雄1 芦沢真六1

所属機関: 1東京医科大学第4内科

ページ範囲:P.1037 - P.1041

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 胃石は一般に比較的稀な疾患とされている.本邦では1908年三宅が藺草よりなる胃石を報告したのが最初である.しかし胃腸疾患におけるレントゲン,内視鏡診断の普及にともないその報告が増加してきている.筆者らは潰瘍と胃石を合併した症例を経験したので,その概略を述べ,併せて過去10年間の文献的考察を加えて報告する.

症例

 患 者:K. U. 67歳 男

 主 訴:上腹部痛.

 家族歴,既往歴:特記すべきことなし.

 嗜好物:酒は1日2合程度,煙草約20本.その他,特に好き嫌いはないが,柿は以前よく食べていた.

 現病歴:昭和47年9月頃より,心窩部不快感が出現した.同年9月末,近医受診し加療中であつたが,11月末,強精の目的にて某注射液1日5Ampを連続3日間,計15Amp服飲した.その直後,上腹部痛が出現し,特に空腹時著明であったが,症状軽快せず,本年2月本院受診し,入院した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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