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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科1巻3号

1966年06月発行

文献概要

質疑応答

移植された皮膚の色素沈着を予防する方法

著者: 富士森良輔1

所属機関: 1京大医学部皮膚科

ページ範囲:P.323 - P.325

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 植皮術を行なう場合,移植皮膚が完全に生着したからと云つて,必らずしも手術が成功したとは云えない.何故ならば,植皮部周縁及び移植皮膚と母床との間には必らず手術瘢痕が形成され,之が屡々肥厚,拘縮の原因となり,又採皮部と受皮部とが異なる以上,移植皮膚の性状(皮膚附属器官や肌理の細かさ等)や色調は周囲皮膚のそれらとは多少とも相異を示し,更に移植によつて生じる何らかの環境の変化が,術後植皮部の色素沈着又は脱出等となつて現われて来る為に,整容的目的からは遠く離れた結果となる事も屡々あるからである.
 この内,本題の色素沈着に関して述べる訳であるが,この移植皮膚に屡々生じる褐色の色素沈着はメラニンによるものであり,その沈着の深さも,移植皮膚の表皮内に止まつているものから真皮内に及ぶものまで種々である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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