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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科1巻4号

1966年07月発行

文献概要

境界領域

神経因性膀胱の診断と治療

著者: 宍戸仙太郎1 今林健一1

所属機関: 1東北大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.365 - P.370

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緒言
 神経因性膀胱とは膀胱を支配する神経が何等かの原因で器質的な障害を受けた時にみられる種々の排尿障害の総称である.膀胱は腰髄から発する下腹神経と仙髄から発する骨盤神経の2種の神経によつて支配されているが,このうち下腹神経は主として疼痛伝達或いは血管運動に関与しているのみで膀胱の排尿運動は概ね骨盤神経によつて統御されている1),2).一方外尿道括約筋は骨盤神経と同様に仙髄から発する陰部神経の分枝によつて支配されている3).これら2種の神経は共に仙髄にその反射中枢を有しこれに対する高位中枢の統御のもとに円滑な排尿運動を支配している(第1図).従つてこのような神経支配径路の何れの場所が障害されても夫々障害された場所の性質に対応した種々の排尿障害が起る訳である.以下本症の診断,治療の概略について述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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