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手術手技
植皮術—1.遊離植皮術
著者: 諸富武文1
所属機関: 1京都府立医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.381 - P.389
文献購入ページに移動皮膚移植は整形外科領域における重要な治療法の一つであって,外傷時の皮膚欠損の被覆,肉芽創の閉鎖さらに瘢痕切除部の形成などその適用範囲は極めて広い.
現今,皮膚移植法として挙げられている代表的なものは表皮移植法(Thiersch法),中間層皮膚移植法,全層移植法(Krause法),あるいはpinch grafts(Reverdin法,Davis法)などの遊離形式のものと,有茎形式のものにはZ-plasty,Rotationなど局所皮膚を利用するもの,あるいはCross-finger pedicle-flap法,Fingerpalm法など近位の皮膚を用いるもの,さらに神経血管柄付き有茎植皮法,Chest-abdominal法,Cross arm法,管状弁形成法,Dieffenbach法,インド法など遠位の皮膚を利用するものなど種々行なわれている.これらの各様式は被覆すべき部位,創の性質および状態,その範囲,損傷からの期間,さらに患者の性,年齢および職業などに応じてそれぞれの症例に最も適したものが応用される.
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