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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科1巻5号

1966年08月発行

文献概要

論述

リハビリテーションにおける装具の役割—体幹を中心として

著者: 嶋良宗1

所属機関: 1和歌山医大整形外科教室

ページ範囲:P.444 - P.454

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はじめに
 体幹用装具について述べるに先立つて,整形外科の定義について,今一度,認識をあらたにしてみる必要がある.1741年,AndryがL'Orthopedieをおおやけにしていらい,整形外科とは,運動器系統の疾患に対する外科であるといわれている.dynamicでfunctionalなこの器官の疾病を扱かうからこそ,その治療体系は,自のずからdynamicで,functionalなものでなければならないのは当然のことといえよう.
 手術を治療の一手段とする整形外科では,手術がその時点で,staticな性格を強く持つているため,どうしても,術前と術後の治療に,よりdynamicで,functionalであることが要求される.その結果,exerciseや,brace therapyをprogramにいれたrehabilitationが,クローズ・アップしてくるのは多言を要しないところである.薬剤の処方を知らない内科医を考え難いと同じように,もしも,brace therapyに精通していない整形外科医があるとすれば,いかに,その者のメスが冴えていても,治療体系は以上の理由から不完全なそしりをまぬがれ難いために,その成績をあげえられないことは,火を見るよりも明きらかなことといえよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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