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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科10巻12号

1975年12月発行

文献概要

特集I 頸椎後縦靱帯骨化症

第2回脊椎外科研究会印象記

著者: 小野啓郎1 寺山和雄2 井上駿一3 竹光義治4 服部奨5 平林洌6

所属機関: 1大阪大学整形外科 2信州大学整形外科 3千葉大学整形外科 4旭川医科大学整形外科 5山口大学整形外科 6慶応義塾大学整形外科

ページ範囲:P.1097 - P.1107

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頸椎後縦靭帯骨化症の成因
 硬い骨稜が脊髄の前面に喰い込んでいる剖検例を一度でも見たことのある者は,後縦靱帯骨化症の外科治療(切除)についてその限界を痛感するに相違ない.では一体根治させるか,ないしは骨化を完全に抑制する方法があるのだろうか.結局それは結合織の生成,分化,変性などの過程を解明しえてはじめて可能になるテーマなのだろう.靱帯の骨化・石灰化という現象はこの結合織の生理・病理の一分野に属するものにすぎなかろうが,頸椎後縦靱帯骨化症の治療を目指しておそらく急速な研究の進展が見られるだろう.
 第2回脊椎外科研究会の演題1-5では本症の基礎的研究がまさにスタートラインに並んだ観がある.生化学的研究(名古屋大学花村ほか),HL-A抗原を指標とした素因論(北海道大学,藤谷ほか),代謝障害説一糖ならびにCa代謝との関連(天理病院,宮崎ほか),fluorosisとの関連(東京大学,関ほか)および病理組織学的研究(済生会中央病院,佐々木ほか)である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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