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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科10巻12号

1975年12月発行

文献概要

特集II Myelopathy・Radiculopathy

頸椎症性脊髄症におけるdynamic canal stenosisについて

著者: 片岡治1 栗原章1 円尾宗司2

所属機関: 1神戸大学医学部整形外科学教室 2兵庫医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.1133 - P.1143

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緒言
 頸椎症性脊髄症の脊髄症状発生に関与する単純X線上での変化で,脊髄圧迫の原因としての脊椎管狭窄の因子となりうるものは,developmental canal stenosis以外に,degenerative canal stenosisがある.後者には,myelographyやdiscographyにより確定診断がなされる頸椎椎間板ヘルニアや黄靱帯のinfoldingなども含まれるが,単純X線上では,後骨棘形成,platyspondyliaや椎間関節の変形性関節症および椎体のposterolisthesisなどの退行変性変化が数えられる12)(第1表).そして,この椎体のposterolisthesisによるdynamic factorについての検討はまだ十分になされていない.
 本論文の目的は,頸椎症性脊髄症手術症例を対象として,椎体のposterolisthesisによるdynamic factorを有する本症を解説し,手術成績,手術法の選択などに関する知見を含め,dynamic factorの本症発生因子としての重要性を検討するものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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