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論述
ムコ多糖体異状症に対する白血球輸血
著者: 西岡淳一1 水島哲也1 児島淳之介2 中村允人2
所属機関: 1大阪大学医学部整形外科学教室 2大阪府立成人病センター
ページ範囲:P.328 - P.334
文献購入ページに移動Gargoylismと呼ばれる特異な身体的・精神的障害を主とする疾患について,従来より,諸家により遺伝学的,生化学的に検索がなされてきた.20世紀に入り,Berkhan(1907)の報告に端を発し,Hunter1)(1917),Hurler2)(1919)らがこれらの疾患を詳細に調べ,後にそれぞれHunter病,Hurler病と命名され,その後,その他の類似疾患も続々と発見され,McKusickらにより系統的に分類されている.
一方,1950年代3〜7)にmucopolysaccharideの研究が盛んになり,Brante8)(1952)が患者の肝臓中に,Dorfman9)(1957)らは尿中にmucopolysaccharideが多量に含まれることを発見し,以後Gargoylismとムコ多糖との関係を指摘する報告が相続いでなされるに到つた10〜14,20,31〜35).
さらに,Van Hoof15)(1964)らはHurler病の患者の皮膚線維芽細胞を電顕的に検索し,細胞内のlysosomeの疾患であることを指摘し,この分野の研究を飛躍させた.
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