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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科10巻9号

1975年09月発行

文献概要

カラーシリーズ

関節鏡診断 5

著者: 渡辺正毅1

所属機関: 1東京逓信病院整形外科

ページ範囲:P.744 - P.747

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 骨関節炎の関節鏡所見としては,滑膜絨毛の増生とその循環障害あるいは軽度の炎症,関節軟骨面の光沢低下,線維化,粗糧化,潰瘍形成,辺縁隆起,半月板の変性断裂などが挙げられる(第3図〜第5図).滑膜絨毛は細長型slender typeで,貧血性であるが,関節鏡開始後数分間で内部の血管が見えてくる.この充血反応は少なくも2週間持続する.関節軟骨,半月板,滑膜の関節鏡所見と骨関節炎の病理,臨床との関係は今後研究が展開されるべき領域である.
 膝関節炎とくに単発性の膝関節炎の診断はむずかしいことが多い.従来の方法で診断困難の単関節炎に対して関節鏡検査と生検を行った症例について当科の武田,守屋が行った調査は第1表のごとくで,その約半数の症例は関節鏡と生検を行うことによって診断が確定されることがわかった.色素性絨毛結節性滑膜炎PVS,osteochondromatosis,結核性滑膜炎など(第1,2図,第6,7図)は比較的容易に診断される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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