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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科11巻10号

1976年10月発行

文献概要

臨床経験

骨壊死について—大腿骨metaphysisに見られた骨壊死の1例を中心として

著者: 荻野幹夫1 古谷誠1 浅井春雄1 蜂須賀彬夫1 村瀬孝雄1 笹哲彰1

所属機関: 1国立病院医療センター整形外科

ページ範囲:P.980 - P.985

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はじめに
 血行不全が突然またはゆつくりおこり,組織の一部が壊死巣に変化することは内臓(心,腎,脾,肺等)にはしばしば見られる.同病変で整形外科に関係のあるものとしては,脊髄の前脊髄動脈症候群や種々の骨壊死症が知られている.
 骨に関するものでは,そのすべてが血行不全のみによつているかどうかは問題があるが少なくとも発症機序の極めて重大な役割を果していると思われるものにPerthes病を代表とする一連の骨端症,Gaucherの骨梗塞,膝等にみられるosteochondritis dissecans,成人の無腐性大腿骨頭壊死6),SLE21)および他のcollagen diseaseに関連する骨壊死,ある種の血液疾患(sickle cell anemia12,19,22,23)等)や副腎皮質ホルモンの過剰投与による大腿骨頭および他部の骨壊死,慢性膵炎や膵癌10,14,15)による骨髄中の脂肪壊死を介しての骨梗塞,decompression sicknessによる骨梗塞等2,7,18)が知られている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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