icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科11巻2号

1976年02月発行

文献概要

論述

股関節内圧

著者: 田中清介1 大西紀夫1 富永芳徳1 上尾豊二1 伊藤鉄夫1

所属機関: 1京都大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.114 - P.120

文献購入ページに移動
 関節腔内には圧力が存在し,これが関節運動により変動することは本邦でも島田(1934)11),浦山(1956)18)らをはじめとして古くから研究されており,その後Caughey(1963)1),Eyring(1964)2),Soto-Hall(1964)13),Reeves(1966),伊藤(1967)3),Jayson(1970)4)らによつても報告されている.しかし,これらの報告は主として膝関節についてなされたものであるが,その中でも,股関節についてなされたSoto-Hallの研究は関節内圧の上昇によつてretinacular vesselが閉鎖され,大腿骨頭壊死を来たすことを示唆した14).また,Tachdjianは実験的に関節内圧の上昇によつて大腿骨骨頭壊死を惹起させてSato-Hallの推定の可能性を証明し,関節内圧に1つの意義を見出した15).これらEyringやSoto-Hallの研究は液圧マノメータを使用したものであり,Tachdjianのそれは肢位や関節運動について行なつたものではない.今回,我々は圧力トランスジューサを用いて関節運動,荷重による股関節内圧の変動を測定した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら