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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科11巻4号

1976年04月発行

文献概要

装具・器械

本邦で使用されているRiemenbügelについて

著者: 鈴木良平1 岩崎勝郎1

所属機関: 1長崎大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.329 - P.334

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いとぐち
 1957年に筆者がチェコスロバキアよりRiemenbügelを持ち帰り,乳児先天股脱の治療に使用しはじめてから18年になる.本装具は種々の特長から,短時日のうちに日本中に広まり,先天股脱の治療成績を著しく改善したことは周知の事実である.優秀な成績が各方面から報告されているが,その優劣を論じるに当つて,果してどのような装具が使用されているか,Pavlik自身の意図に相応しくないものが使用されているのではないかとの疑問から調査してみた.
 まず全国の補装具製作業者200余に対し,その製品の寄贈を依頼するとともに,納入先,製造法などについて質問状を送つたところ,70社近くから製品の寄贈を受けることができた.同一製作者で数箇の異なつた製品を寄贈されたところもある.これらを見てまず驚くことは,一つとして同じ製品がないことである.材料,留具はもちろんのこと,形も原型とは大分異なつており,これがRiemenbügelかと思われるようなものさえもある.それぞれ使用する医師によつて処方されたもので,苦労の跡がうかがわれ,すぐれたアイデアも数々あるが,一方では首をかしげたくなるようなものもある.これらの装具の優劣は実際に使用してみないとわからないが,まず原型を説明した上で,どのような点が異なつているかを各部分について説明してみよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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