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Malignant Melanomaについて—整形外科の立場より6例の自験例を中心として
著者: 荻野幹夫1 古谷誠1 浅井春雄1 蜂須賀彬夫1 笹哲彰1 村瀬孝雄1 広川浩一2 高橋真理子2 井上肇3 土居通泰4
所属機関: 1国立病院医療センター整形外科 2国立病院医療センター皮膚科 3聖路加国際病院整形外科 4都立大塚病院整形外科
ページ範囲:P.347 - P.354
文献購入ページに移動Malignant melanoma(またはmelanocarcinoma.以下m. m.と略す)は,melanin形成能を持つ細胞に由来する腫瘍(melanoma)中,悪性のもので,予後が不良なことと,鑑別を要する疾患が多いため,皮膚科では長い間注目されてきた.整形外科領域とは,①四肢軟部組織腫瘍,②骨転移の2つの場合にかかわり合いがあるが,②の多数例報告は少ない.また,①,②を問わず,melanin形成の少ないamelanotic melanomaに近いものでは,診断上問題がある.本文の目的は,m. m.の6例(骨転移例3例,非骨転移例3例)の報告をし,整形外科医に必要と思われる本腫瘍の臨床および病理像の知見を,文献的考察を加えつつ要約し,整理することである.まず自験例の報告をする.
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