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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科11巻7号

1976年07月発行

文献概要

論述

脊柱側彎症の保存的療法

著者: 山本博司1

所属機関: 1徳島大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.591 - P.601

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はじめに
 脊柱側彎症はその大多数のものが成長期の小児に発生し,成長とともに増悪する傾向を示すことを特徴としている.本症の発生率は我が国で近年おこなわれた野外調査によつても約1%に達することが知られている.従つて,これら側彎症患児に対する予防治療対策が重要な課題となつている.
 側彎症に対する治療法には過去幾多の変遷が見られて来た.ヨーロッパを中心に前世紀より行なわれて来た装具,ギプス療法1〜5)はその治療効果が確実でなく,高度側轡症に対しては無力である等の理由により,Hibbs,Risser6,7)らにより展開された脊柱矯正固定術が本症治療の主流を占めて来た.しかし,比較的早期の側彎症に対し行なわれて来た予防的矯正固定術は決して確実なものとはいえず,種々の手術合併症が問題となることが知られ,近年,保存的療法が早期療法として再びその価値を認められるようになつて来た8,9)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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