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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科11巻7号

1976年07月発行

文献概要

臨床経験

脊椎カリエスに対する手術施行後5年以上経過例の検討

著者: 井村慎一1 高瀬武平 船木清忠

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.635 - P.642

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はじめに
 結核予防法の制定以来,BCG接種,レ線間接撮影による集団検診,さらに抗結核剤や治療法の進歩により結核患者は激減した.昭和48年に行なわれた結核実態調査によれば,全国推計患者数は約82万人で,全結核要医療患者の有病率は0.74%であり,第1回実態調査(昭和28年)時の推計患者数は292万人,有病率の3.37%と比べ隔世の感がある.さらに全結核要医療者の年齢構成からみると,そのうちの37.2%は60歳以上と推定され,45歳以上の患者は65.4%を占め,かつて青年の疾患とされていた結核は,最近では高年齢層の疾患となつた.比較的重症で入院加療が必要であるものについてみると,半数以上が60歳以上であるといわれている.したがつて今後症例数は少ないが中高齢者の脊椎カリエスを扱うことが多く,老人医療の観点から考える必要があろう.
 われわれは昭和28年以来,当科にて手術が施行された脊椎カリエス患者は108症例であるが,そのうち術後5年以上経過した98例につき,検討を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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