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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科12巻10号

1977年10月発行

文献概要

論述

外傷性環椎後頭関節脱臼生存例について

著者: 河西成顕1 宮川準1 中井定明1 小林慶二1 宗近靖2

所属機関: 1慶応義塾大学医学部整形外科学教室 2飯田市立病院整形外科

ページ範囲:P.959 - P.967

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 上位頸椎外傷の報告の多くが環椎,軸椎の骨折に関するもので,骨傷を伴わない上位頸椎脱臼についても,殆んどが環軸関節の前方脱臼,回旋脱臼に限られている11,14,17).事実,共著者の1人小林18)の百余例の上位頸椎損傷の集計でも同様の傾向を示している(第1表).一方,環椎後頭関節脱臼はまことに少なく,その生存例にいたつては,欧米で僅かに3例を数えるのみであり8,10),本邦では未だその報告をみない.われわれは,すでに本外傷の死亡例を3例経験しているが,最近,本邦初例と思われる生存例を経験したので,同脱臼の臨床像の検討を行ない,受傷機転,治療および生存の可能性についての考察を加えて,ここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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