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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科12巻10号

1977年10月発行

文献概要

臨床経験

脛骨顆間隆起骨折の処置と予後

著者: 水島斌雄1 伊勢亀冨士朗1 末安誠1 磯田功司1 竹田毅1 海村昌和1

所属機関: 1田園調布中央総合病院整形外科 2慶応義塾大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.986 - P.992

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はじめに
 脛骨顆間隆起骨折は,単なる関節内骨折ではなく,前十字靱帯剥離骨折である場合が多く,その治療にあたつては,膝関節の特殊な解剖,機能についての充分な認識が必要である.
 膝関節の運動は,矢状面における屈伸運動と,水平面における回旋運動の複合運動で,特異な骨格機構と,内,外側側副靱帯,前,後十字靱帯,内,外側半月等の構成体によって,巧妙に制御,誘導されている.これらの制御誘導機構は,いずれも単独で作用するわけではなく,お互いに同調して,他の関節に見られない独特な運動性と安定性を保つている.従つて,これらの骨格機構,靱帯,半月の一部に破綻が生じると,膝関節の異常運動や不安定性を生じ,外傷性膝関節炎,ひいては変形性膝関節症発生の誘因ともなって来る.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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