icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科12巻10号

1977年10月発行

文献概要

臨床経験

下腿筋膜のfibroostoseと考えられる症例について

著者: 松崎昭夫1

所属機関: 1福岡大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1014 - P.1020

文献購入ページに移動
緒言
 スポーツマンで特別思い当る外傷もないのに下腿の疼痛を訴えて来院する患者が稀にみられる.その原因疾患も単なるアキレス腱痛よりentrapment neuropathy,疲労骨折,anterior tibial syndrome,medial tibial syndromeなど種々のものを挙げる事ができる.更にはドイツ語圏でいうInsertionstendopathie,Insertionsligamentpathie,Tendoperiostose,Fibroostoseなど種々の同義語を持つ一群の疾患も原因として挙げられる.このような同義語のおのおのはいずれも指すところがせまく,詳しくいうと適当でないとの意見もあるが,筋,腱,靱帯,腱膜などの附着部におけるBelastungとBelastbarkeitの平衡障害により起こつてくる一群の疼痛性疾患と考え,以下fibroostoseを用いる2,4,14,17).著者は下腿筋膜附着部または長趾屈筋起始部におけるfibroostoseと考えられる7症例の経験をした.そのうち1年以上経過の追えた3例と,特殊な形の疲労骨折に続いて起こつたと考えられる1例につき報告し,いささかの考察を加えてみたい.以下文中の圧痛表示は患者の示す表情,反応を参考にして主観的に強(+++),中(++),弱(+)の三段階に分けて行なつた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら