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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科12巻2号

1977年02月発行

文献概要

論述

大腿骨頸部内側骨折後の骨頭の運命と治療法の検討

著者: 伊藤鉄夫1

所属機関: 1京都大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.106 - P.116

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 大腿骨頸部内側骨折の研究の歴史は古く,おびただしい数の研究業績が報告されている.しかし今日まで疑う余地がないと思われていたPauwels分類法に対して英国学派(Garden)は反論し,骨折型はただ一つあるだけですべて同型である.異なるのは骨片の転位の段階であると主張した.この論争はまだ決着をみないまま今日に至つている.さらに治療面をみるに,Smith-Petersen三翼釘出現以来,実に多くの改良釘が試作されているにもかかわらず,治療成績は向上せず,術後の骨頭陥没collapse発生率は依然として20〜30%を下らない.これらのことは本骨折の難治の原因がまだ解明されていないことを物語つている.著者は人工骨頭置換術のさいに摘出された骨頭標本を蒐集し,骨折型,骨頭の病変について検討し,さらに実験的研究を行つて骨折後に起こる骨頭の病変について研究を行つた.本稿にその概略を記す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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