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治療成績の評価に共同見解を
著者: 津山直一1
所属機関: 1東京大学整形外科
ページ範囲:P.211 - P.212
文献購入ページに移動先天股脱の徒手整復,ギプス固定のLorenz式治療法が高率に大腿骨頭に後障害をきたすことに批判の口火が切られたのは1947年の第37回ドイツ整形外科学会であつて,その時Hohmannが代表して全ドイツ国内の整形外科教室の成績をまとめて検討したところ,徒手整復後10年目に解剖学的に正常と判定し得たものはわずか10%そこそこであるという事実が公表され,これがドイツ整形外科学会会員に大きなショックを与え,急速に早期診断と最少限の運動制限で治療する諸方法(Frejka,Becker,Pavlik,von Rosenその他)に切りかえられ始めたのである.
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