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臨床経験
上腕骨末梢骨端のfracture separationの1例
著者: 獅子目賢一郎1 種田陽一1 杉浦譲1
所属機関: 1山田赤十字病院整形外科
ページ範囲:P.721 - P.724
文献購入ページに移動小児の上腕骨末端部はほとんどが軟骨であるが,その形態は成人のものと大差がないといわれている.軟骨構造が多いため,外傷による抵抗に弱く損傷をうけやすい.日常の診療でよくみかけられる上腕骨末端の骨端離解骨折は,外顆骨折,内上顆骨折がほとんどである.これら2つの骨折は一般に6歳以上の小児に発生し,X線診断も注意深く検討すれば決して難かしくない.しかし,これら2つの骨折より発症年齢が低く,epiphysisが全体としてepiphyscal plateで離解して骨折する上腕骨末梢骨端のfracture separationとよばれるものは極めて稀である.
今回我々は,本骨折の1例を経験したので若干の考察を加えて報告する.
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