臨床整形外科12巻8号

1977年08月発行

論述

色素性絨毛結節性滑膜炎の14例—再発病変組織による病理機序の考え

著者： 荻野幹夫¹ 古谷誠¹ 浅井春雄¹ 蜂須賀彬夫¹ 村瀬孝雄¹ 笹哲彰¹ 小坂正¹ 三上隆三² 井上肇² 永野柾巨³ 芝久喜照一³ 高橋洋⁴ 土居通秦⁵

所属機関： ¹国立病院医療センター整形外科 ²聖路加国際病院整形外科 ³佼成病院整形外科 ⁴三楽病院整形外科 ⁵都立大塚病院整形外科

ページ範囲：P.745 - P.756

要約
　①びまん性色素性絨毛結節性滑膜炎の14例の報告をした．
　②組織像，特に再発病変組織像より，本症を，だ円形細胞の良性腫瘍性病変と考える．
　③膝関節例においても，小範囲のX線像の骨変化は，それほど少ないものでなかつた．
　④臨床的に再発を起こした例は，長期の追跡例では多く，厳密な病理学的再発例は更に多いものと考える．