臨床整形外科13巻12号

1978年12月発行

臨床経験

左肩関節脱臼と誤診された新生児上腕骨骨端線離解の1例

著者： 河野光信¹ 江口寿栄夫¹ 藤原英一¹ 田中稔正² 筒井勝彦²

所属機関： ¹高知県立子鹿園 ²田中整形外科

ページ範囲：P.1177 - P.1178

　分娩外傷は，分娩手技の改論および児頭骨盤不均衡の認識等によつて，減少して来ているが，最近診断を付けるのに難渋した分娩時の外傷によると思われる上腕骨近位骨端線離開という稀れな症例を経験した．本症例に対する我々の反省を含めて，若干の文献的考察を加えて報告する．