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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科13巻2号

1978年02月発行

文献概要

臨床経験

見逃された有鈎骨骨折にulnar tunnel syndromeと正中神経掌枝のentrapment neuropathyを合併した1例

著者: 松崎昭夫1 清水万喜生1

所属機関: 1福岡大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.162 - P.165

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緒言
 手根骨の単独骨折はそれ自体珍しい骨折に属する.中でも有鈎骨鈎の骨折はまれであり,ルーチンのレ線撮影で見つかり難いため診断されずに放置され症状を残す例があること,Guyon's canalのlateral-distalの壁をなすために尺骨神経に影響を与えること,屈筋腱断裂の原因になる場合があることなどのため問題となる1,3,4,6,10,14,18,19).われわれは,以前に有鈎骨骨折を起こし,診断されないまま偽関節となり,幸い症状もなく経過していたものが,再度受けた同部の外傷により尺骨神経麻痺と偽関節部の疼痛を呈したにかかわらずレ線で診断されないまま経過し,同時に正中神経掌枝の外傷瘢痕によるentrapment neuropathyを合併した症例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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