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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科13巻3号

1978年03月発行

文献概要

臨床経験

椎間板ヘルニアの手術中総腸骨動脈を損傷した1例

著者: 杉浦譲1 西源三郎1

所属機関: 1山田赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.282 - P.284

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 1934年,Mixter1)およびBarrにより,椎間板ヘルニアの手術が提唱されて以来,幾多の手術が行なわれてきた.近年に到り,この手術の術後成績に関しては多くの機関より種々の検討が行なわれてきた.しかし,術中,術後の合併症に関する報告は非常に少ない.術中合併症として,本邦では,上田ら2)の術中大血管損傷後の動静脈瘻形成の一例報告をみるのみである.彼らは動静脈瘻に続発する心不全につき内科的見地より考察を行なつた.1945年,Linton3)およびWhiteにより,始めて,手術中血管損傷の報告が行なわれて以来,欧米諸国では術中合併症としての,腹腔内臓器損傷,特にmajor vascular damageの報告4)は比較的多くみられる.欧米では,personal comunicationとして伝わる例が多いようであるが,本邦でも,この傾向にある.われわれは,昭和48年,椎間板ヘルニア手術中,左総腸骨動脈の損傷をきたしたので,整形外科的,救急医学的見地より,文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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