文献詳細
文献概要
特集 脊椎の炎症性疾患
Pott麻痺39症例の手術成績について
著者: 百町国彦1 中下健1 依田有八郎1 藤田正樹1 金田清志2 藤谷正紀2 本間信吾2 樋口政法2
所属機関: 1国立療養所札幌南病院整形外科 2北海道大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.362 - P.370
文献購入ページに移動脊椎カリエスの患者発生率は,種々の抗結核剤の開発や公衆衛生医療活動の普及により,近年著明に減少し,一般の官公立病院では,活動性の病巣を有して来院する症例は年間1〜2名ともいわれている.しかし,当科では,国立療養所という特性もあつて,全道から集まつて来る症例は最近でも年平均20名前後あり,一向に減少しておらず,また,それらの中には,Pott麻痺,高度亀背,難治性瘻孔そして重症肺結核等の合併症を有するものが多く,年齢の高齢化も相俟つて,その治療に困難を覚える場合が少なくない.
以下,最近10年間のPott麻痺症例の手術成績を中心に,いささかの考察を加えて報告する.
掲載誌情報