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カラーシリーズ Microsurgery・5
足指の手への移植術(Hallux or toe-to-hand transfer)
著者: 玉井進1 大塚寿2
所属機関: 1奈良県立医科大学整形外科 2北里大学形成外科
ページ範囲:P.536 - P.539
文献購入ページに移動古くは1900年,Nicoladoniによって,有茎皮弁移植の要領で行なわれた足指の手への移植術を,micro-neurovascular anastomosisを応用してone-stageに手に移植しようとするものである.Buncke & Schulz(1966)の猿における実験を端緒として,Cobbett(1969)が最初の臨床例を報告し,手指再建術の新しい方法として一世を風靡するに至った.足の母指を母指欠損部に移植するものをhallux-to-thumb transfer,足の第2あるいは第3指を母指に移植するものをtoe-to-thumb transfer,手指欠損部に足指を移植するものをtoe-to-finger transferといい,近年,本邦でも多数の報告がみられるようになった.
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