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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科13巻9号

1978年09月発行

文献概要

論述

大腿骨頭回転骨切り術の成績と適応

著者: 杉岡洋一1

所属機関: 1九州大学医学部整形外学科教室

ページ範囲:P.810 - P.821

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はじめに
 大腿骨頭前方回転骨切り術1,3〜7)は本来特発性大腿骨頭壊死の治療に考案された術式で,その目的は病巣が多くの症例で骨頭の前上方にかたよつて位置することから,この病変部を最も有効に荷重部より逃し,温存された後方の関節面と健常な骨梁が支持部に移動することで陥没を防止するとともに関節の整合を得ること,また進行例で陥没により亜脱臼位に移動した骨頭も再び求心性を獲得し,安定した関節を得ることにあつた.
 もとはといえば過去に行なつた骨移植の成績が不良であり,病理像,臨床像からみて壊死骨頭には程度の差はあつても本来旺盛な修復機転が存在し中心部に向つてある程度修復が進む事実と,陥没がその修復を阻害すること2,5,6),すなわち"壊死骨頭の陥没変形を防止"することで既存の修復力を助け,その修復能に期待することが治療の本筋であるという理念に立つて考案された術式である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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