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整骨放談
今日の柔道整復師と整形外科
著者: 片山良亮12
所属機関: 1東急病院 2東京慈恵会医科大学
ページ範囲:P.890 - P.890
文献購入ページに移動日本の接骨師の源は武道救急術に端を発するといわれているが,それはとも角としても前述のように接骨師の歴史は古く,骨折・脱臼の治療に尽した功績は極めて大きい.しかるに,その後,田代義徳先生(東京),松岡道治先生(京都),住田正雄先生(九州)らによりドイツ学派整形外科が,日本に基礎づけられて以来,接骨師と現在の整形外科医の交流は全く絶えてしまつた.それは,整形外科医が当時の接骨師の外傷治療の知識の不足が社会に弊害を及ぼすことを恐れたこと,および当時の整形外科医にとつて接骨師の存在は,今後の整形外科の発展を阻害する恐れありと考えられたことなどから,両者はいつの間にか疎縁になつたのではないかと思う.
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